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    導入の背景 :規制強化と連携課題が突き付けた「仕組み化」の必要性

    吉元(Sotas):まずは、導入前に感じられていた課題についてお聞きしたいと思います。近年の法改正や、輸入者責任の強化といった流れも影響していたのではないでしょうか。


    西村さん(パフォーマンスケミカル部):輸入者やディストリビューターとしての責任は、ここ数年でぐっと重くなってきています。海外から製品を仕入れて国内に流通させる以上、その内容を正しく理解し、関係者に届ける責任があります。サプライヤー任せにはできませんし、「知らなかった」では済まされない時代です。だからこそ、情報が社内できちんと見える状態にしておくことが欠かせません。


    北口さん(管理部):これまでは各担当者の対応力に頼っていましたが、それではもう回らなくなってきています。だからこそ、“仕組み”として整えていく必要があると感じていました。近年はお客様からの問い合わせも高度になってきていますし、SDSや法令対応にしっかり向き合っている会社だと感じていただけるかどうかが評価にもつながります。“交洋貿易に任せておけば安心だ”と思ってもらえる体制をつくることが、今後ますます重要だと思います。


    吉元:会社全体としての危機感や意識が高まる中で、実務面ではどのような課題があったのでしょうか?


    濱岸さん(アドバンスドケミカル部):はい、法規制の改定時などお客様からSDSの提出依頼をいただくと、サプライヤー様に最新版のSDSをご手配いただくのですが、「誰がやっているのか」「進捗がどうなっているのか」が見えにくく、進捗管理がうまくいかず…。


    吉田さん(ファインケミカル部):サプライヤー様に複数のメンバーからバラバラに依頼してしまい、「一本化してください」とお叱りを受けたこともありました。非効率だと感じる場面は多かったですね。


    吉元:チーム内での共有や連携がスムーズにできていなかったということですね。


    濱岸さん:私自身、産休から復帰して営業からサポート側に回ったので、営業メンバーにこうした手配業務の負荷がかかっていることをよく理解していました。だからこそ、もっと現場を支えるためにも、チームで動くための“仕組み”が必要だと感じていました。


    吉元:なるほど。規制強化という時代の流れと、実務現場での連携課題。その両方が重なって、「このままではいけない」という意識が社内に広がっていったわけですね。

    導入効果 :SDS配布に係わる時間が従来の1/2に短縮

    吉元:次に、導入の決め手になった機能などについてお聞かせください。


    濱岸さん:実は以前もSDS管理ツールを導入したことがあったのですが、自部署だけで完結していて、他部署には広がらなかったんです。だから今回は、“全社で使える仕組み”を意識していました。


    吉田さん:全社で使える仕組みにしていくために、私はまずはスムーズに使いこなせるかを重視しました。Sotas化学調査は操作性がわかりやすく、サポートも手厚い。利用中に出てきた要望にも真摯に対応していただけたことで、自分たちが主体となってメンバー全員が使いやすい環境を整えていけそうだと感じました。


    吉元:実際にSotasを導入してみて、「ここが一番変わった」と感じたポイントはどこでしょうか?


    谷さん(ファインケミカル部):やっぱり「配布機能」ですね。商社としてはこの機能は本当に便利だと思います。以前は営業さんやお客様から「このSDSください」と依頼を受けてから送るのが中心でしたが、今は「この製品のSDSを送っておこう」と能動的に動けるようになりました。


    吉元:スタンスが“受け身”から“攻め”に変わったのですね。


    谷さん:これまで課題に感じつつもできていなかったことができるようになり、コンプライアンス対応もしっかりできるようになったと感じています。お客様からの信頼感にもつながり、商社としての“格”を一段上げられたのではないかと思います。


    濱岸さん:依頼/配布機能があることで業務の変化は大きいです。サプライヤー様へのSDSや紛争鉱物調査書の依頼工数も減りましたし、進捗が一元管理できるのは非常に便利です。そこから自動リマインドも入るので助かっています。以前は「すみません、まだでしょうか…」というメールを1件ずつ送っていましたが、自動化されたことで精神的にも楽になりました(笑)。


    吉田さん:「進捗の見える化」も大きいです。「今どうなってる?」と営業メンバーに聞かれることも減り、「誰が何を動かしているか」がチームで共有できるようになりました。それに、手配業務にかけていた時間も前は1日2時間ほどでしたが、今は半分で済みます。依頼や回答のスピードも上がり、「すぐに対応してくれて助かります」とお客様に喜んでいただける場面も増え、時間短縮だけでなくお客様満足度の向上にもつながっています。


    濱岸さん:メンバーやチームの手間を私たちが巻き取り、安心して営業活動に専念してもらえたらとても嬉しいです。Sotas化学調査をしっかりマスターして、お客様やサプライヤー様と営業メンバーとの橋渡し役になっていけたらと思います。


    谷さん:商社として、お客様や社会に正しい情報を適切なタイミングで届けることは、私たちの責任そのものです。Sotas化学調査を活用することで、その責任を“仕組み”で確実に果たせるようになったと感じています。


    西村さん:単なる効率化にとどまらず、法令遵守や安全面でも安心していただける体制を整えられたのは大きな前進です。こうした姿勢がお客様からの信頼にも直結していると実感しています。

    導入サポート:豪速球のレスポンスと“一緒に考える”伴走サポート

    吉元:実際に導入が始まり、操作などで不明点もあったかと思いますが、サポート面はいかがでしたか?


    濱岸さん:わからないことをすぐ相談できたのは本当に助かりました。月に一度のWeb会議で基本的な使い方を教えていただきましたし、不明点があればメールだけでなく、TELやWeb会議でもサポートいただけたので、疑問を放置せずすぐに解決でき、Sotas化学調査への理解も進みました。


    吉田さん:「こういう使い方をしています」「こうなって欲しいんです」といった状況や要望をしっかり聞いていただき、「じゃあこうすると便利かもしれない」と提案してもらえたのはありがたかったです。一方的に説明されるのではなく、一緒に考えてもらえる安心感がありましたね。


    吉元:ありがとうございます。導入だけでなく、“活用”に向けて一緒に動けたことが、今回の大きな成果だと思います。濱岸さんから当社CSメンバーへ「レスポンスの速さが、大谷翔平の豪速球くらい速くて助かります!」というメッセージをいただいたこともありました(笑)。そう言っていただけたのは本当に嬉しかったですし、“相談しやすい”と思っていただける関係を築けたことが成果につながっていると感じています。これからもご活用頂き、色々なご意見をお聞かせください!

    交洋貿易株式会社
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